2016/07/08

根付 其ノ漆拾捌

『麒麟』
素材 : 鹿角、黒檀




あぁ・・・もう今年も半分終わりですよ(汗)

しかし・・ブログの投稿件数が少ないですなぁ(滝汗)

後半追い上げたいなぁ(激滝汗)



で今回は麒麟です

根付の意匠としてはもう散々作られて来ている神獣幻獣ですから
意匠カブリしないように画像検索しまくるとこからのスタートです(涙)

イメージとして

鹿やら馬やらの四足獣的な麒麟定番のフォルムと違う
某大手麦酒メーカーの企業ロゴに鎮座ましますキリン的な
若しくはキトラ古墳の壁画の白虎的な
やや長めの龍っぽい胴体に獣のお顔付き風の麒麟

で行ってみる事に



鹿角です



六面図
一応下絵は描いているのです
が
毎度の如く全くの別物に仕上がってしまっていますあはははは



至水の獣モノの意匠ってヒト型に寄るよねぇ
の代表的な仕上がりです
このまま二足歩行しちゃうよな感が・・・



角度付けて色々



今回も一粒一粒丹精込めましてですね
ちまちまちまちまと鱗研ぎ出しました(涙)



サイズこんなんです



根付紐
前脚の間の空洞に結び玉が収まる仕様ですが(上図)
火焔をブリッジにしてループ状に紐を通す事も出来ます(下図)
至水的にはループ状に通す方法はあまり好みではないので
上図の結び玉格納方式推奨です



ほんのりヒト型至水獣
根付「麒麟」完成です

最近

『鱗をやっつける』

が裏テーマになりつつあるのですが
なかなか「コレだっ!」てとこに着地出来ていないのが現状でして
うまい事システマチックに整然と鱗を刻める手法等
未だ手探り模索中の至水なのでした

そしてまた次の鱗モノがですね

やるんです近々

ね(汗)



2016/06/06

根付 其ノ漆拾漆

『深沙大将』
素材 : 鹿角、黒檀



おぉ・・・
もう二ヶ月も更新御無沙汰しちゃって(汗)

まぁ色々と忙殺されておるわけですが
既に完成納品させて頂いたあれやこれやが溜まっておりますので
投稿再開していきますよ!


さて今回
これまたお待たせしすぎてしまっていた御注文品の
概要はwikiに丸投げじゃ

所謂十六善神としての「深沙大将」ではなく
「なるほど沙悟浄のモデルなのね」
というフォルム重視の意匠を練ってみました
西遊記に登場する沙悟浄aka深沙大将は
天竺を目指す三蔵法師御一行を砂漠で待ち伏せておりました
そこから「砂漠」をフックにして色々と盛り込み・・・

・体表は生ける木乃伊の如く乾燥している
手足所々に配された包帯は木乃伊のイメージ

・頭部は顔面の表皮と毛髪は残るものの
頭頂部の皮膚は朽ち頭蓋が露出している風
(コレが河童の皿の元ネタなのだという体です)

・砂漠において水を支配する者は最強の絶対権力を持ちます
(MADMAXで言うところのイモータン・ジョー!)
という事で砂漠を統べるに相応しい神器を御用意致しました
砂漠に時折降り注ぐ雨雫から夜露朝露に至るまで
大気中ほぼ全ての「水気」を吸い込み封じてしまう神器
「死水瓠」
なんて瓢箪を携えているという設定で
表面には「死水」と象られた文様の護符が貼られており
これを銘にしちゃいます

・蛇はお客様からの要望を踏まえ天衣風に巻き付けて
他、象革の袴など諸々のディテールは所謂「深沙大将」の御姿を踏襲します



今回は鹿角で



既に下絵と違うモノになっているという・・・



六面図



角度付けて四面



頭皮は朽ちて剥がれ落ち頭蓋が露出しています
これを河童の皿に見立てたとか・・・ 嘘



深沙大将と言えば其の一「髑髏の瓔珞」
数珠繋ぎされた髑髏は成人男性サイズ
深沙大将はでかいんです!



深沙大将と言えば其のニ「象革の袴」
これもアダルトサイズの象の革なので
何度も言う様ですが
深沙大将はでかいんです!!!



深沙大将と言えば其の三「腕に巻き付いた蛇」
これはお客様の御要望「天衣風に巻き付ける」に変更
五百三十枚くらまで数えてイヤになった蛇鱗片!
あとプラス数十枚あるっぽいよ(汗)



これが砂漠の神器
「死水瓢」
護符に描かれた文様は
枯れる事無く湧き続ける常世の無限泉をも飲み干し
未来永劫の豊穣を約束された大地すら砂漠に変えたと伝えられる
滅水龍を象っているという体で死水の銘になっています



紐が通るとこんなです
深沙大将の背と蛇の間に紐の結び玉が収まります



サイズはこんな感じ



下から煽って超カッケー♪
根付「深沙大将」完成です

今回は「フィギュア的な」を意識つつ製作を進めておりました

深沙大将という題材の影響もあったとは思いますが
至水の立体製作の出自が透けて見える様な根付にしたかった
というのが主題だったりします

その辺りは別の機会に
「現代根付師は何処からやって来るのか」
的なエントリーに纏めたいと思っております

至水が根付製作を始め
五年目にして初の所信表明になるのではないかと・・・



2016/04/02

緒締 其ノ拾漆

『惚レタアノ娘ヲ追イカケタイ』
素材 : 鹿角、黒檀



さぁさぁ
製作着手してから完成まで
足掛け七ヶ月もかけちゃった根付

「 化物婚礼絵巻 婚礼行列図 」

揃いの緒締の投稿で
いよいよフィナーレを迎えちゃいますよ


先ずは元ネタ解説から

「化物婚礼絵巻」は
根付の投稿前編で御紹介した通り
13のチャプターに分かれておりまして

そのチャプター4
「婿ヨリ結納贈ル図」
に描かれている

自ら飾り台を抱え花嫁宅へ向かう
結納の品であるところの
「化鯛」
これを揃いの緒締にしてしまおうと
妄想設定構築します

・・・・・

花嫁宅で飾り台に乗り結納の品の一部と化した化鯛であったが
ふと目にした花嫁「白菊」の美しさに一目惚れしてしまい

「自分に嘘はつけないのサ」

「もうどうなってもイイ」

「白菊ラヴュー♪」

刹那
飾り台を抱え走り出す真っ赤な化鯛
果たして運命の行き着く先は・・・

そんな緒締ですLOL




六面図
インド茜で赤く染めてます




走る鯛を自立出来る意匠に出来なかったので
緒締なのに飾り台というか自立支援ユニットを製作
これで撮影も楽チンなのよ




紐が通るとこんな感じに




別角度からも御覧あそばせ




根付と合わせるとこんなですよ♪



さてさて
恋は盲目化鯛のおはなし

飾り台を抱え花嫁宅を飛び出した化鯛は
白菊の婚礼行列の後を追います

化鯛 「待ってておくれスゥイートハニー白菊!」

なんとか追いついた化鯛

化鯛 「白菊っ!オレの愛の詩を聞いておくれ」
白菊 「What's?」

しかし体力の限界(乾いてきちゃったし)行列から引き離される化鯛

化鯛 「しーらーぎーくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」
白菊 「はて?今のは一体・・・」

果たしてこの後花婿邸では
ダスティンホフマンばりの卒業展開になったのか・・・
否
多分無理
(涙)




哀れ化鯛の恋ぞ散るなり
緒締「惚レタアノ娘ヲ追イカケタイ」完成です

という事で
長々と長々とお付き合い頂きありがとうございました

この七ヶ月間Galleryにも御迷惑御心配かけっぱなし

そしてなによりも

忍耐強く待ちに待ち続けて頂いたお客様に
感謝の気持ちをお伝えしたい

本当にありがとうございました
(寝下座状態でタイプしています・・・という体で)


これにて
根付「 化物婚礼絵巻 婚礼行列図 」

完

でございます