2012/07/24

Stag Horn Ring : No.009


『 Dohman 
Material : Stag horn
Size : 30.5

さて久々の鹿角指環です

facebook friend の方より
「芦屋道満」モチーフでオーダー頂きまして
恥ずかしながら私「芦屋道満」を存じ上げておりませんで
速攻ググります

するとどうでしょう
もうテンション上がりまくり
喜々として彫り始めたのであります

今回のベース鹿角
サイズ指定でのオーダーなので、この状態で試着して頂きました
一回で決まって良かったぁ(汗)

鹿角がどんどん道満になって行く・・・

Front view 
Side view : right 
Side view : left 
Rear view

Size : 30.5
MAX large size !!!

ここまで鹿角指環をガッチリと染めたのは初めての事

麻呂眉式神のUP!

式神の裏に九字の印 ( ドーマン )
道満の裏には死水の銘を

鹿角指環 『道満』 完成です!

今回も、否いつも以上に楽しく彫らせて頂きました
陰陽師の世界観を御紹介頂いた facebook friends に感謝です!

陰陽師は映画程度でしか知りませんでしたが
夢枕獏氏の陰陽師シリーズ、読まねばなりませんね!
有難う御座いました





2012/07/20

根付 其ノ弐拾


『鰤猫
素材:マンモス牙

今年の3月頃
facebook で交流させて頂いているオランダの方より
「マンモスの牙を送ろうと思ってるYO!」
とメッセージを頂きまして ・・・
この様な御好意にはどんどん甘えて行こうという信念の元
有難く頂戴する事に致しました

そして3ヵ月後
「明日送るから」との知らせが!

なんと遥々オランダより
型彫り根付が一つ取れる位のマンモス牙ブロックと小片が二つ
本当に私の手元にやって来たのであります(驚)

これは全くの御好意で頂いた品ですので
何かしらお礼をせにゃならぬと思い立ち
頂戴したマンモス牙の小片の一つを使用して
お返し根付を製作し送りましょうと相成った訳なのです!

その facebook friend は Bri Cat さんと言いまして
(おそらくハンドルネーム・・・)
名前に Cat とある様に猫好きな方 ・・・
となれば
意匠はもちろん猫ベースで

そして私の大好物である怨眼髑髏面を装着っ!
「にゃー」

後方から見ると猫耳が確認出来る仕様に

立派なタマOン、菊門、そして肉球

大きさはこの位
こうすると提げとしても使えるよ!

根付『鰤猫』 - Bri Cat - 完成です!
そしてEMSにてオランダに旅立って行きました
喜んで頂けるかなぁ ・・・

しかし今回の Bri さんからマンモス牙を頂いた件や
facebook を通じて繋がった御縁は私の財産で御座います

Thanks Bri !!!


2012/07/18

根付 其ノ拾玖


『鬼火
素材:鹿角、水牛角

前回の根付『磯撫』の製作後半から
「インド茜で赤々と染めたい!」
と言う衝動に駆られ下絵も描かず
鹿角の角先をドドドッと彫り始めたこの『鬼火』
なんでしょう
気負わずのびのびと彫れた方が評価高いという ・・・

染め&象嵌完了
これから角生やします
(今回彫り途中の画像が無いのです)

インド茜で赤々と

角生えました
鹿角の髄が色濃く染まって焦げてる感が出ました
・・・偶然です(苦笑)

四面図
怨みの籠った骸から生成され
更に実体ある鬼へと昇華しつつある鬼火の図

至水!

サイズはこの位

という訳で
のびのび楽しく彫れた『鬼火』
完成です!

の筈が問題発生!

「根付における角問題」

この『鬼火』、根付の禁忌を破った為に
角度によっては掌にチクリと来る呪いがかけられています
やはり根付で御座いますので
細く尖った部位が存在するのはよろしくないのです

鬼モチーフの古根付を見ますと
まるで瘤と見紛うかの如き突起に抑えてありますが
実際に見ても違和感無く全体として「鬼」に見えるので
根付としての角の表現形としてはこれが是であります

なので
この『鬼火』も瘤的な角に変えてみたりしたのですが
違和感ありまくり(涙)
考えた挙句
最初に装着した角よりも太く、内側に巻き込ませる事に ・・・
これで「華奢で折れるかも感」は無くなりました
掌で握々しても角先がチクリとしません
呪いは解けた様です
本当の意味で完成で御座います!

やはり根付の禁忌を破ってはいけないのですよ(笑)





2012/07/05

根付 其ノ拾捌


『磯撫
素材:鯨骨、水牛角

桃山人夜話より磯撫で御座います
(イソの字が違います・・・)

竹原春泉斎画では背中の部分
背鰭から尾鰭までしか描かれておらず残りは波の下

という事は

あとは俺妄想で好き勝手にやっちゃってイイよって事ですね?

有難う御座います、脳内補完させて頂きます(喜)
では行きます!

今回の素材は
facebook で交流させて頂いている方より譲り受けました鯨骨
ザクザク粗彫り
鯨骨硬い・・・
デッサン力の無さ故に
身体の流れが伝わり辛い・・・



さて、残るは染めて象嵌して完成
と思いきや
(゚ロ゚;) はうあっ!!!!!
牙が折れとるっ!
丁度左の大牙に目の粗い部分があったのですね
染めの際に加熱・吸水・膨張した為?
折れるよねー(涙)


だがしかし
このまま頭真っ白にして呆けている場合ではありません
ここまで費やした時間をドブに捨てる訳には行かんのですよ!
リカバリです!


折れた牙を一本継ぎ足せば良い・・・とは行きません
根付としての強度を確保せねばならぬのです

そこでもう一本の大牙を削り落とし
当初は渦潮の上に浮かせる予定だった舟を口に咥えさせる形に変更
大牙二本と舟を一つのパーツとして彫り出し
口中に嵌め込みます!
これで牙のバッキングが出来、強度が得られます
まぁ
苦肉の策です(泣)
で、舟も真っ二つ感を強調する為に
船尾を作り直しまして
リカバリ完了!
六面図
サイズはこの位
  Japanese leviathan 
" ISONADE "

『磯撫』
完成で御座います
思い返せば色々と大変でしたね・・・