素材 : 鹿角、黒檀
今回の作品はブログ「悪魔ノ天秤」内の「根付」カテゴリ記事に於いて
「其ノ百」のナンバリングを与えられる記念すべき根付であると
と言うか彫り終わってから
「あ、コレって「其ノ百」じゃん」
って気付いてしまうという
気付いていたらもっとこうドーンと
百作記念!!!
みたいなの彫ってたかとも思うのですが
うん
びろーん であると
そりゃぁ
胡散臭かろうと
まぁ
実に至水っぽいじゃないですか
という事でこんなん彫りましたよ(涙)
なので「紐通しは帯上で」を推奨しますです
画像左側
腕の間の透かし裏側からループにした紐を出し
もう一方の紐の端をループに潜らせてしまう
画像右側
腕の間の透かし裏側からループにした紐を出し
そのまま頭に掛けてしまう
どちらも「捕らわれた妖怪びろーん」を再現可能です
ここで びろーん と至水の馴れ初めを
思い返せば3歳の頃
至水が通っていた保育園の蔵書のなかでも特に大好物で
母の迎えを待ちつつ何度も何度も読み返していた
三大ジャガーバックス
そうです
至水はこの本で びろーん とのファーストコンタクトを果たしたのです
室町~江戸時代に描かれた妖怪画から
映画や漫画に登場した妖怪までを
どっさり集めてぎゅうぎゅうに詰め込み
今では民間伝承や古書を紐解き研究され学問化していく「妖怪」について
あまりにもゆっるーいアプローチで編纂された
「いちばんくわしい」
と冠された日本妖怪図鑑
そのなかでも びろーん は現在
著者である佐藤有文氏の創作であるとの見解が大勢を占める
胡散臭さ漂わしまくっている妖怪なのですね
解説文をまるっと引用させて頂くと
この妖怪は、またの名を<ぬりぼとけ>ともいう。
「びろ・びろ・びろーん」という呪文をとなえて、
ほとけさまに化けようとしたところ失敗してこのような姿になったのだ。
全身がコンニャクのように、ぶよぶよしていて、
そのしっぽで人の顔や首をなでる。
塩をかけると、消えていなくなる。
なんてファンタジー・・・
いや、えっ?ぬりぼとけなの?
もう最高に胡散臭いじゃないですか♪
だがしかし根付という観点から見ればですよ
根付がお好きな方なら必ずお手元に一冊はある筈な
角川ソフィア文庫
駒田 牧子 (著) 渡邊 正憲 (監修)
「根付 NETSUKE ジャパノロジー・コレクション 」
税込み¥994
ステマステマ♪リンクは貼らないよ
そちらの147ページをご覧ください
ロサンゼルス・カウンティ美術館蔵の
びろーん の根付が紹介されているのです
しかも作者は
現代根付界屈指のレジェンダリーな根付師
中村雅俊先生なのだ!
という事は?
びろーんは由緒正しい根付の意匠なのであると
そう勝手に断言し胸を張り
至水のびろーんをお届けいたしましたのです♪
しかし雅俊先生が びろーん を彫るに至る経緯って・・・
びろーん が著者である佐藤有文氏の創作で
初出が『いちばんくわしい日本妖怪図鑑』であるとするならば・・・
雅俊先生もこの本を読んで・・・いたの?
なんて
妖怪図鑑に釘付けな雅俊先生の御姿想像してみて
最高にかわいい♪
さて百作目の根付を仕上げた至水ですが
次は弐百作目の根付完成を目指して地道に着実に一歩ずつ
否
精力的にゴリッゴリの奴等をバッカスカ彫って行きますよと
肝に命じがむばります!
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