『 ぬりかべ 』
素材:鹿角、黒水牛角至水が便宜的に言うところのブリガムヤング版 ぬりかべ を
2019年に根付化したのがこの作品で
製作番号が前後しますが
先に投稿した根付「ぬりかべ」の後日譚的お話になります
ブリガムヤング版云々については後ほど触れますが
先ずは現代を逞しくのんびりと生き抜く ぬりかべ のお話を
至水妄想奇譚
「アーバンジャンゴーサヴァイヴァー」
こんにちは ぬりかべ です
その昔
妖界隈隋一の白肌の持ち主として知られておりました私の
この白肌のおかげでしょうか
人間の目には正に白壁造りの土蔵としか認識されず
ただ其処にいるだけで容易に人目から姿を眩ませられるので
目の前を行き交う人間を眺めては
日がな一日のんびりと過ごしていたものです
時は経ち
コンクリだらけの街並みに白壁の所在は終ぞ消え
私は新たな生き残る術を会得しなければならなくなりました
自慢の白肌を
アーバンスタイルにベストマッチしたテクスチャに
トランスフィギュレィションさせるミミックリー…
そう…「都市擬態」です
これで如何なる現代都市に於いても
快適なステルスライフを楽しむ事が可能となりました
うーん
今日の気分は
そうだなぁ…
ブロック塀かな…
暖かな陽気にゆったりと誰にも気付かれず
平和な一日を過ごすとします
あ…
隣の塀伝いに歩いてきた猫が肩で
昼寝を…
終
そんな現代 ぬりかべ を根付化しますね
珍しく彫り途中の画像有
鹿角ですね
六面図
「化物之繪」に描かれている元絵のぬりかべとは
大分違って至水アレンジしちゃってます
イメージは「白象」
白くないけど
ブロック塀にトランスフォーム中で
四角く四角くを意識したのだけれど
やはり角を立たせると当たりが強くなるので
結構丸めたつもりだけどそれでも掌に角を感じる仕上りに
角張らせたい丸くしたいのせめぎ合いです
透かしブロックのパターンは「みやま(青海波)」
至水家の近所にもありました良く見た記憶があるけれど
最近ではブロック塀自体めっきり見なくなったような気が…
ぬりかべ様…
アーヴァンとはちと違うのでは?
肩に猫が…
寝たー♪
身の丈三間強の ぬりかべ様を見上げる
なかなかに畏怖
底面の紐穴
結玉すっぽり収まるやつです
そしてお口から根付紐アウト
装着するとブロック塀の根付としか認識出来ない仕様です
ステルスライフ♪
サイズはこんな感じ四角い
アーバンなジャングルをサヴァイヴせよ
根付「ぬりかべ」完成です
2007年
アメリカのブリガムヤング大学附属ハルド・B・リー図書館
L・トム・ペリー特別文庫所蔵の「化物之繪」のおかげで
「化物づくし絵巻」に描かれていた名前も明記されていない一妖怪が
めでたく「ぬりかべ」であると同定され話題となり
2011年には安剛さんが根付化していたりする
この「化物之繪」に描かれている
至水言う所の「ブリガムヤング版 ぬりかべ」は
水木しげる先生が描かれた ぬりかべ とはまた違う姿の
これまた大層恰好よろしい ぬりかべ で
至水もいつか彫りたいなと思いながらの十年余り
やっと根付化出来た ぬりかべ なのでした
ありがたい事にブリガムヤング大学は
ぬりかべ は勿論「化物之繪」全編をウェブで公開してくれているので
ここです↓是非観に行ってください
最高だなぁ
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