素材 : 鹿角
また自立せぬものを彫ってしまった・・・
所謂売り辛いといわれる幽霊の根付
縁起担いだり御守り的想いを籠め持たれる事の多い根付
特に現代根付ではその傾向が強い気が
幽霊怖いとか「死」を連想させるのは縁起悪いなんて
あまり好まれない意匠ではあります
確かに目頭腫らしてざんばら髪の恨み顔
口角からは血がタラリは・・・
怖い
ところがどうでしょう
頭部をサレコウベにしてごらんなさい
たちまちキャラ立ち
ポップで愛くるしいジャパニーズゴーストに大変身♪
なんて思ってしまうのは私だけでしょうか
そうですか
わたしだけですか(涙)
でも彫るもんね
彫りますよ♪
うらめしと 言ふ術もなし 弟切草
人をうらめしく呪ったり羨ましく妬んだとて口に出してはいけません
存在自体が「恨」を体言する弟切草でさえ言葉にもせず気取られず
慎ましく可憐な花を咲かせて見せるのだから・・・
なんて句を付けてみる・・・
怖くない怖くないでしょ?
前向きでしょ?ね?
えっ?
ん?
六面図
今回は根付スタンドとか台座なんてしっかりしたものではなく
撮影時自立用補助具的アイテムを製作してます
紐通し
サレコウベの中に真鍮棒をブリッジしてあるので
紐を潜らせてボディと連結します
定位置の他に気分で顔の向き変えられます
サイズはこんなシンプルでコンパクト!
サレコウベ幽霊
それも下顎無しスカルに天冠って
キャラ立ちするよねしないかな
ヒュードロドロドロ「うらめ・・・」
おっといけねぇ
口に出すとこだったじゃねぇかてやんでぃ
根付「うらめし」完成です
一応
根付は自立させる方向で
というのが暗黙のルール(私の周辺では)になっている感じで
確かに使用しない時 飾っとく場合
転がしとくより正位置で自立してた方が良いですからね
過去Galleryでも根付自立会議があったりなかったりして
根付は自立させる方向でという結論に至ってます
しかし
飛んでいるとか空中を漂っている等
浮遊しているモチーフの場合
底面に接地するための平面を設けたり
接地する「点」を三箇所以上底面に配置したり
結果浮遊感を削いでしまうような気が・・・
まぁ
その浮遊感を損なわず自立する意匠を捻り出すのがプロなのでしょう
そんな折
楽虫さんの幽霊の根付「あい」を拝見しまして
その根付には飾る時用の鹿角製根付スタンドも一緒に製作されており
おー!
そうだよねと
目からウロコと申しましょうか
それがあったかと
以後私も真似させて頂きまして
自立しない根付、浮遊感が欲しい意匠のものには
根付台、根付スタンド、根付ハンガー等々付けるようになりました
なによりアーカイブ写真が撮りやすいですし(笑)
今回の「うらめし」は
一応木箱の中に根付と一緒に自立補助具も収めておりますが
強い衝撃や振動が加わりますと簡単に倒れますので
おまけ程度にお考えくださいませ
さて次は
猫彫りますよ♪
至水が猫彫る言ったら?
そう
ハイ正解
猫又ですよね♪
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