2012/10/17

根付 其ノ弐拾弐


『陽
素材:鹿角、水牛角、赤瑪瑙

以前 Gallery 様より
面根付なんてどうでしょう?と薦められておりまして
顔を彫るのは楽しいしこれは嬉しい話だと思っていたのですが
直ぐには良い題材が思いつかず・・・
しかも面根付って人気無いって聞くじゃないですかぁ
で、ちょっと放置してた訳なのです

が、見つけちゃいました!
恐ろしく魅力的な題材
それは・・・

『 式神 前鬼後鬼 


かつては修験道の開祖である役小角が従えていた一対の鬼

「義覚と義玄」

陰陽道の大家 陰陽師 安倍晴明により

屈強な式神「前鬼&後鬼」として使役される
「セーマン」を記された式札が額に癒着した式神のイメージ

で、ペアの根付!


こ、これはイカン
もー、彫りてぇよぉ~(震)

という事で先ずは 「前鬼・義覚」 彫ります


ザクザク彫り進めます!
うひひひひひ 楽すぃぃぃっ!


彫り、磨き終了
ビシッとセーマン入ってます


染め&象嵌完了
六面図


眼には赤瑪瑙と水牛角
どっしり座った獅子鼻はバカボンパパ リスペクツな証



裏面、紐通しのブリッジ部分が 

前鬼のメインウェポンである鉞(マサカリ)に!



サイズはこんな感じ


で、面根付 『陽』 の完成で御座います


この面根付、個人的には「つら根付」と解釈しておりまして
私は面打師では無いですし、出来上がった根付は面の縮小版でも無く
「めん根付」なぞ胸を張って言えぬのです!

故に「つらねつけ」

異形の輩達のイイ「つら」が彫りたい・・・

さぁ次は「後鬼」だよ!




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