現在、私がメインで根付の素材として使用しております象牙椰子
タグアナッツとも呼ばれる木の実です
渋皮被った栗みたいですが・・・
で、この象牙椰子の素性はというと
エクアドル、コロンビアの南方、アフリカに自生している植物で
樹に生っている実を割ると、中から2~3個『実』が採れます
更にその『実』を割ると、やっとナッツが出て来ると・・・種なの?
三段式マトリョーショカですか?
原産国エクアドルではこのナッツを数ヶ月かけてカッチカチに乾燥させ
それを原材料としてボタンを生産、立派な産業となっているそうです
渋皮?を剥いた(削り落とした)状態
研磨すると名前の通り象牙の様な質感を得られます
『ナッツ』なだけにこうして傷んで変色してしまった物もあったりします
こうなるとちょっと使えないですね
ナッツなだけに、ヘタ?というか穴が・・・
ここを紐穴に充てる様に意匠を考える傾向が有ります
輪切り!
このクラック状の空洞が、根付の話でちょくちょく出て来る
『 鬆 』と称している部位です!
・・・忌々しい
大なり小なり内在しているものですが
彫り込んでいくうちにこの『 鬆 』に到達してしまうと
台無し!!!(涙)
また、表面に現れるまでどの程度の大きさの『 鬆 』であるのか
把握出来ずストレスになります
逆に『 鬆 』も現れず、思う様に彫り込めた場合
めちゃくちゃ気持ち良いんですけどねぇ
この画像で確認出来るでしょうか?
象牙椰子特有の波状紋
染めつけると面白いテクスチャに仕上がります
根付に使用される素材はどれも一長一短
彫刻するうえで問題になる点、魅力的な点を持っていますが
問題点を逆手に取り、それを活かした意匠を凝らした作品も多々有ります
根付の素材としての象牙椰子は、
象牙、ウニコール、セイウチ牙、鯨牙、鹿角、柘植、黒檀、等々の材に比べ
希少性もなく安価な為かとても低く評価されている気がします
(そりゃそうだとも思います)
でも私のように・・・
『自分で根付作ってみたい・・素人デスケド』
という方にはお勧めしたい材ですよ!
0 件のコメント:
コメントを投稿