2018/04/08

Small articles : No.034

提げ 『 猫磨大師 』
素材:鹿角、黒檀



昨年夏ワンフェス用に陶粘土で製作した猫又達磨を発端として
カワイイとはなんぞや
という至水永遠の課題に否応なく対峙させられた
猫磨大師の連作もこれが三作目

二態目の緒締猫磨大師で朧げな何かを掴みかけたその感触は本物なのか

見せてみよ至水
お前のカワイイが如何なるものなのかを!

そんな訳で猫磨大師三態目
提げバージョン彫りますね♪





六面図

結局はあの猫又達磨と同じものは彫らない(彫れない)訳ですよ
もう至水の彫るすべての作は永遠の一点ものですという事で(涙)
おぉなんかカッコいいぞ?





おぉ猫磨大師様
もしや三態のなかで一番貫禄があるかもしれん





こんな感じで尾のブリッジに紐を通すので
尾に毛のテクスチャを彫り込んだ根付ver.や緒締ver.と違い
キッチリ磨いていツルンとさせています





掌の上ちょこんと鎮座まします猫磨大師様♪
こういう事だと思うんだ





ころん、ちょこん、ぬぼー、はっし、くるん
こういう事だと思うんだ

ハッキリ言及せずに逃げますけども
(ФωФ)フフフフフ…





そうそう
今回の提げver.にだけ組み込まれたギミックとしてですね
こんな感じで猫磨大師様をうりゃうりゃしてさし上げると
ゴロゴロと喉を鳴らしてお喜びになられます
底から内部を彫り広げ鹿角の玉を入れた後蓋をしていて
ゴロゴロ音が籠らない様に
お口の部分を内部空洞まで透かしております





カワイイの解は無限に遠く創作真理の彼方でお前を待っておるのじゃ
(猫磨大師真言集より抜粋)
提げ「猫磨大師」完成です



まぁアレです

カワイイとかどうとか身構えて狙って彫れる至水ではないので
今まで通り
無の境地でうひゃうひゃ彫りたいヤツ彫って
結果良いリアクションを頂けた
そんなミラクルに縋る根付彫刻で行きますね(涙)
(いやだから根付「達磨大師」の時に触れた「照れ問題」っていうのがさ・・・)

あ!
あとね

猫磨大師は結果三態彫りましたけど

これどう?

百態やっちゃう!?

(ФωФ)フフフフフ…


という事で

カワイイの真理を求め目隠しで迷い彷徨う至水の猫磨大師三態彫語り
これにて一旦の完結とさせて頂きます

お付き合い頂きありがとうございました



緒締 其ノ弐拾弐

『 猫磨大師 』
素材 : 鹿角、黒檀



さて

そんなこんなで
あざとく阿り爆誕しました猫磨大師ですが
(いや自虐が過ぎるから!)

前回投稿した根付の猫磨大師には
昨年夏に陶粘土で製作した猫又達磨
丸っとした可愛げがありませんでした

そう

これっぽっちも無かったのだよ!

ならば否が応でも丸っとなる緒締として
可愛げのある猫磨大師を彫ろうじゃないのさ

という案件でございます!





六面図

ほらほら、ね、やっちゃってますよね(汗)
またいつもの如く下絵ともいえる「猫又達磨」とも
根付の「猫磨大師」とも違う
別人の「猫磨大師」になっちゃってますから!

片目を瞑っているのは片目だけ描き入れた合格達磨的イメージで
という事はこっちの「猫磨大師」はデストロン製の怪人なのですか先生?
(うるさい!)





ぬんっ!
って感じの眼力をね意識しましてですね
(いやだから可愛げは・・・)





紐通る入口
頭のとこが髄でボソってるとアレなので
別パーツ嵌めてツルっとさせてたり
緒締ってちびっこいけど意外に手間がかかるものなのです色々と





緒締として製作しておりますが
底の方大きく開けておりますので
緒締の頭から少し出るくらいのループ状に結んだ根付紐を
底から通して結び玉を収納すれば小根付的に提げたりも出来ます





掌の上に持ち上げてみると
ほらこんなちっちゃくてカワイイ猫磨た・・・

えっ!?

かわ・・いい・・・

こっ

これかぁぁぁぁぁぁぁっ!!!

全身を電撃が駆け巡り何かを掴んだのか至水・・・





覚醒!カワイイの波動に目覚めた至水爆誕の瞬間
緒締「猫磨大師」完成です



まぁどんだけ大仰に書くのかねってくらい
カワイイの森を目隠しで迷い彷徨う至水な訳で
本人的にはカワイイ理解回路が断線してると思っているのですが
こんなんをカワイイと言って頂ける方も確かにおりまして・・・

いやしかし

「狙ってヤル」域にはまだまだ全然ほど遠い至水なのです

さて本当に何かを掴んだのか至水
間髪入れず三態目の猫磨大師製作に取り掛かってしまいます
続きます!



根付 其ノ百拾参

『 猫磨大師 』
素材:鹿角、黒檀



昨年夏のワンフェスで初投入した陶粘土製の根付

初めて手にした陶粘土の使い勝手の悪さの為
(いやいや素材のせいにしちゃいけません「不慣れ」な為ですね)
数点同時進行で製作していたもののなかで
実際会場に持って行けたのは二点のみでした(涙)

結局途中まで形を出せていたけども
未完のまま終わらせてしまったものの中に
今回の根付「猫磨大師」の雛型とも言える
「猫又達磨」があったのです
はいコチラ↓
しっかと払子を握りしめた猫面の達磨
背面にはその猫が猫又である証の二股の尾がニョロってます

「猫又×達磨」

なんて
以前より贔屓にしてくださっているお客様のツボを
ピンポイントに狙い打ちに行ったハイブリッドっぷり

あざとい!

あざといぞ至水!(涙)

そんな怒号飛び交うなか

「猫又×達磨」の意匠を死蔵させるのも勿体ないので
きっちり鹿角で彫ってしまおう!

という流れでございます

彫りますよ♪





六面図
鹿角です

一見思慮深げに見えるも
実はそんな深く考えていないんじゃ・・・でしょ?
そんなお顔に
(合掌)





特にモデルにしている猫種はなくてですね
「猫っぽい人面」な作りにしております





二股の尾を丸めた上下のループに紐穴を配置して
結び玉がスポッと収まります





角度付けて色々と

可愛い猫ちゃん♪
とかはちょっと彫れない至水なのですが
原因は「照れ」によるものだと重々自覚しておりまして

創作に於ける「照れ問題」というやつ

これ実は良くも悪くも作風の独占性を担保してしまう
すっごい影響力を持つ呪いの如き要因であると思っていて
どこかでまとめて書きたいなとか思っていますけども

「猫又」にしてしまえば猫の擬人化がすんなり出来るので
至水の彫る猫は須らく猫又になっております
(基本「猫又コスプレ百態」的なシリーズものです)





サイズはこんな感じ





怪僧感出てますでしょ?
根付「猫磨大師」完成です



至水のツイッタや facebook では
「ゲルショッカー的マッシュアップにより爆誕」
とか書いておりましたが

これは
「猫磨大師」を昭和ライダー史的視点で見立てたならば

「猫又 × 達磨(置物)」=「生物 × 人工物」
であれば
「デストロン」

なのですが

「猫又 × 達磨大師(人物)」=「生物 × 生物」
つまりは
「ゲルショッカー」

という公式が成り立つ訳なのです



しかし昨今「達磨大師」が歴史上の人物
偉人であるという観点から

「猫又 × 達磨大師(人物)」=「生物 × 歴史上の人物」
これは正に
「GOD悪人軍団」
なのではないのか!

という新説も出始めているとかいないとか・・・

まぁ達磨大師は悪人ではないでしょうから
現時点では異説で片付けられている訳ですが

・・・

えーっと

・・・・・

すいません
昭和ライダー世代の妄想話に「?」がいっぱいのそこのあなた
ググって!即ググってみて!!
あ、いやいいです、いいんです!!!(涙)

そんな事はどうでも良くて

この根付スタイルではあの陶粘土製「猫又達磨」の
丸っとした可愛げが無いじゃない!

そうお嘆きの皆様

実はちゃんと彫っているので御安心ください





御覧あれ





猫磨大師三態♪
続きます!